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がん治療における先進医療と費用

先進医療という言葉を聞いたことはあるものの、詳しく説明できる人は少ないのではないでしょうか。
今回は先進医療とは何か、特にがん治療における先進医療とはどのようなものか、費用はどれくらいかかるのかなどを解説します。クリニック待合室

目次

保険適用の検証段階にある「評価療法」

がん治療における先進医療

先進医療の治療費は自己負担。ただし保険適用との併用は可能

保険適用の検証段階にある「評価療法」

そもそも先進医療とよばれるのは、厚生労働省が効果や安全性を確認し、保険適用が検討される高度な医療技術による治療法のことを指します。最先端の医療技術が採用され、今後保険を適用すべきか、検証されている最中の治療法なのです。どの医療機関でも受けられるものではなく、厚生労働省が定めた基準を満たした医療機関でのみ受けることができます。

先進医療の治療項目は、年々入れ替わっています。新しく生まれた医療技術や、海外で標準化している医療技術が、新たに先進医療に選定されることもあります。一定期間を経て「治療項目をクリアし保険適用されるもの」「治療項目がから外れ、保険適用外になるもの」が出てきます。また保険適用されるべきかどうか評価段階にある治療項目を「評価療法」と呼びます。

現在、先進医療に指定されている治療技術のうち最も実施件数が多いのは、「多焦点眼内レンズを用いた水晶体再建術」です。60歳以上の高齢者がほぼ100%発症するという目の病気「白内障」の治療として、最新の眼内レンズを用いて水晶体を再建する手術で、高齢化社会でニーズが高まり、多くの方が利用しています。

がん治療における先進医療

がん治療における先進医療で代表的なのは、「重粒子線治療」や「陽子線治療」です。

重粒子線治療は、炭素原子を加速器で光速の約70%まで加速させ、がん病巣部に照射するという方法で、最先端の放射線治療のひとつです。

従来の放射線はガンマ線やエックス線が用いられていましたが、これらは正常な細胞にダメージを与えてしまったり、身体の深層部に届くまでに放射線量が減少してしまったりするリスクがありました。

重粒子線治療では、身体の深い場所にある病巣で放射線量が最大化して、ピンポイントでダメージを与え、正常な細胞へのダメージを最小限に抑えることができます。ガンマ線やエックス線に比べてがん細胞の殺傷能力が2~3倍高いとされており、少ない回数で治療できることも特徴です。

陽子線治療も重粒子線治療同様、放射線治療の一種ですが、こちらは炭素原子ではなく水素原子を加速させる方法です。水素原子を加速させた「陽子線」は、がん病巣部でほぼ制止するため、病巣部の先にある正常な細胞へのダメージを最小限に抑えることができます。

このような最先端のがん治療技術が先進医療に指定され、今後のがん治療のスタンダードとなることを期待されています。

先進医療の治療費は自己負担。ただし保険適用との併用は可能

先進医療の費用は自己負担となります。保険適用医療は3割負担で受診できることに比べれば、治療費は高額になるでしょう。それでも最新の治療技術を取り入れ、希望を持って治療に臨むことができることを考えると、患者さんにとって光となりえるでしょう。

厚生労働省に認められていることから、最低限の安全性は担保されていることも安心といえます。厚生労働省の統計によると、重粒子線治療費は平均で約310万円、陽子線治療費は約270万円となっています。

先進医療保険適用

先進医療自体は、全額自己負担となりますが、併用して保険診療を行うことができます。

先進医療を利用する場合は、診察、検査、投薬などの医療費は健康保険が適用され、先進医療にかかる医療費のみが全額負担になります。

そうはいっても保険が適用されない先進医療。先進医療を受けたくても費用面を考えると、二の足を踏む方も多いことでしょう。そういったニーズに応え、「先進医療特約」というメニューを用意する保険会社が増えてきました。先進医療を受けた際に受け取れる給付金は、通常入院給付金とは別に受け取れることができます。限度額や回数、病気の種類など保険会社により異なるため、複数の保険会社と比較して検討することも選択肢の一つとして視野に入れておくべきでしょう。

まとめ

がん治療の技術は日進月歩で日々新しい医療技術が生まれています。先進医療について自分の病気に効果があると判断するのであれば、治療法として取り入れることを主治医に相談していくべきでしょう。

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