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安心してがんと闘うために知っておきたい介護保険の仕組み

介護保険は高齢者のためのものじゃないの? そう思われている方も多いことでしょう。実はがん患者であっても末期がんと診断された時点で介護保険を利用することができます。末期がんといっても現代では、身体への負担が少ない免疫治療などを用いて前向きに治療を継続することが可能です。安心して治療を続けるために、今回は介護サービスと介護保険のことについてご紹介します。
介護の説明

目次

2010年からがんも介護保険の対象に

介護認定まで1カ月かかるため、早めの申請準備を

介護保険によって受けられる介護サービス三つの種類

  • 居宅タイプ
  • 通所タイプ
  • 施設タイプ

家族の負担を減らす介護備品の購入にも適用

2010年からがんも介護保険の対象に

厚生労働省通達によって2010年から、がん患者さんも介護保険を利用することができるようになりました。条件としては、40歳以上で医療保険に加入しており、末期がんと診断された方です。介護保険が適用されると、医療保険で2~3割負担だった訪問看護サービスも1割負担となり、自宅で介護サービスを受けやすくなります。また、車椅子や介護用のベッドレンタルの費用にも適用されるため、介護環境を整え家族の負担軽減にもつながるでしょう。がん患者さんが介護保険に加入できるようになってからしばらく経ちますが、知らずに利用できていない方が多いようです。早めの準備によって得られるメリットも大きいので、該当する方は申請を検討してみましょう。

介護認定まで1カ月かかるため、早めの申請準備を

介護保険は市区町村の窓口にて行います。申請後に訪問調査員が自宅に調査にやってきて、要介護度の認定がなされると、介護保険を利用できるようになります。要介護認定では、「要介護(1~5)」、「要支援(1~2)」、「非該当」に分けられ、要介護・要支援と認定された場合にのみ介護サービスが適用になります。

ここで注意が必要なのが、申請から介護認定まで1カ月ほどかかるという点です。スムーズに受けられるように早めの申請準備をおすすめします。

 

また、申請時には、申請書のほか「主治医意見書」を添える必要があります。主治医意見書とは、病状について主治医からの報告を記載するものですが、この内容によって介護保険の通りやすさが変わってきます。通常、介護保険は、「日常生活動作」という日常動作の困難さを測る指標で要介護度が決められます。しかし、がん患者さんの中には、がんが進行していても自分で歩いたり座ったりの動作を問題なく行うことができる方がたくさんいます。そのため通常の基準に当てはめると、要支援1など低く認定されることになるのです。そのため。主治医意見書に進行性のがんであり、いつ介護用品が必要になるか分からない不安定な状態である旨を書いてもらうことで、要介護認定を受けやすくなります。がん患者さんが要介護認定を受けるために、非常に重要な書類となっているのです。

主治医意見書

介護保険によって受けられる介護サービス三つの種類

介護保険を利用して受けることができる介護サービスには、自宅でサービスを受ける「居宅」、自宅から通う「通所」、宿泊をする「入所」の三つがあります。

居宅タイプ

ホームヘルパーが自宅を訪問して、食事や入浴、排泄など介助を行ないます。その他、看護師が訪問し療養上、手助けを行なったり、理学療法士が訪問しリハビリをサポートしたり、歯科医や薬剤師が医学的な手当てを行なったりしています。自宅にいながら受けられるため、気軽に利用できる点がメリットです。

通所タイプ

所謂“デイサービス”と呼ばれるような、施設に通うことで食事や入浴の世話をしてもらえるサービスです。移動が困難であっても、送迎車で迎えに来てくれるところが多いです。レクリエーションなども行われ、利用者同士の交流もあります。軽い運動のプログラムや、理学療法士によるリハビリ等も行われています。

施設タイプ

福祉施設に宿泊しながら介護を受けることができます。家族のサポートを受けることが難しく、日常的に介助が必要な方は、宿泊によって24時間体制でサービスを受けられる施設タイプが便利でしょう。「特別養護老人福祉施設(要介護3以上)」「介護老人保健施設」「介護療養型医療施設」といった三つの施設で利用できます。また、「介護付き有料老人ホーム」で生活介護を受ける場合も対象です。

家族の負担を減らす介護備品の購入にも適用

ベッドや車椅子、排泄に必要な福祉用品など、介護に必要な備品を揃えるのには実はお金が多くかかります。それらのレンタル費や購入費についても適用されます。また、在宅で介護が必要な場合、手すりの設置や段差をなくすといった工事が必要なケースもあるでしょう。保険適用を受けて工事前と工事後の2回申請を行なうことで、自宅改修費用も対象となります。

まとめ

進行がんの場合、三大治療を受けることができない場合もあるでしょう。退院し自宅での療養や、身体に負担が少ない免疫療法を取り入れた治療なども考えられます。日常生活での動作が思うようにいかなくなったとき、慌てることなく介護サービスを受けることができるように、介護保険を利用するための準備は早めに行っておきましょう。

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