樹状細胞療法(樹状細胞を主に増やします)
- 2回
- 800,000円(税抜)※検査代別
※当治療法は、保険適用ではないため公的保険は利きません。
※海外在住の方には、別途コーディネート費、通訳費等が加算されます。
樹状細胞療法は体外で大量に樹状細胞を誘導して体内に戻すことにより、樹状細胞の抗腫瘍免疫を高めることを目的とした治療法です。
樹状細胞療法において、腫瘍を殺傷する能力を持つのは細胞障害性T細胞(CTL)です。
このCTLは腫瘍抗原(目印)を見つけることで腫瘍を認識します。
この腫瘍認識方法はNK細胞と異なることから、NK療法(免疫細胞療法)との併用も可能です。
樹状細胞(Dendritic Cell ; DC)は免疫担当細胞の一つで、体内に侵入したバクテリアなどの敵であると認識するもの(専門的には非自己と言います)を食べて処理すると共に、T細胞に敵の情報を伝える役割を持った細胞です。
情報を受け取ったT細胞はその敵を攻撃する専門部隊を組織し、敵であると認識するものを体内から完全に排除するまで働きます。
この働きは抗原提示と呼ばれ、樹状細胞は非常に高い抗原提示能を持っていることから、プロッフェッショナル抗原提示細胞(APC)とも言われます。
樹状細胞はほとんどの免疫応答において初動を担うと共に、引き続き起きる免疫応答への橋渡しを行っており、免疫全体から見ると要の細胞と位置付けられています。
抗腫瘍免疫における 樹状細胞の働き |
抗原提示 サイトカイン産生 |
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抗腫瘍作用機序 |
体外で誘導・成熟化及び抗原を提示された樹状細胞は体内に投与されると、まずリンパ節へ移動します(図①)。 |
当クリニックにおける 樹状細胞療法 |
樹状細胞を用いた治療法にはいくつかの方法がありますが、当クリニックでは安全性、治療効果の観点から、自己腫瘍を用いる方法と人工ペプチドを用いる方法の二種類を行っています。 自己腫瘍を用いる方法 人工ペプチドを用いる方法 |
治療の流れFlow
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- 相談・初診
患者様やご家族のご相談をしっかりお聞きし、詳しい治療内容やスケジュールなどをご説明いたします。(随時開催の相談会にお申込みください) 十分なご理解をいただき、ご同意を得た上で治療に入ることになります。(初診)
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- 検査
初めに、樹状細胞療法の適用を判定するためにHLA検査を行います。※自己腫瘍を用いる方法の場合には上記の検査は省略されます。
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- 採血
検査の結果より適用可否を判定します。HLAタイプがA0201もしくはA2402であり、かつ腫瘍抗原が検出された場合、または自己腫瘍が使用できる場合に採血を行います。採血は大量に細胞を採取する必要があるため、アフェレーシス採血(成分採血)を行います。採血時間はおよそ2時間程です。
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- 投与
- アフェレーシス採血により採取された細胞から単球を取り出し、未熟樹状細胞に誘導後、がん抗原をパルスし成熟化させます。作製されたがん抗原を提示した1回目の樹状細胞を皮下に投与します。
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- 投与
- 2回目の樹状細胞を皮下に投与。
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- 効果判定
1クール(2回投与)終了後、CT・検査データをお持ちください。 結果を見て今後の治療についてドクターと患者様やご家族とお話し合う機会を設けております。