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がん治療における「セカンドオピニオン」

「この治療法が、自分にとってベストな選択なのだろうか」

がん治療を行う患者さんのほとんどが、そのような不安を感じたことがあるのではないでしょうか。後悔しないためにも自分で納得して治療に臨みたいと考えるはずです。しかし中には、医師から十分な説明を受けることができず、モヤモヤとした気持ちを抱えながら治療を受けている人も少なくないようです。

今回は、自分が心から納得して治療を受けるために有効な方法の一つ「セカンドオピニオン」について考えてみたいと思います。

目次

セカンドオピニオンとは

疑いすぎもよくない。ファーストオピニオンの十分な理解から始めよう

セカンドオピニオンを検討するべきケース

セカンドオピニオンを受ける医師や病院の選び方

まとめ

セカンドオピニオンとは

「病院によってがん治療の質に大きな差がある」そのようなことは、日本ではほとんどありません。手術、抗がん剤、放射線治療の3つが「標準療法」とされていて、病院によって治療方法が変わることはほとんど無いからです。とはいえ、標準療法の進めかたについて病院によって多少方針が異なることもあります。また、医療の進歩は早く、日々多くの医療情報が流れている今日、「この治療法が、本当に自分にとってベストな選択なのだろうか」と不安になる人もいるでしょう。そのようなときに、治療への不安を解消するひとつの方法がセカンドオピニオンです。

セカンドオピニオンとは、名称のとおり「第2の意見」という意味で、現在の主治医とは別に、他の医療機関の医師に治療法の意見を求めることです。セカンドオピニオンを求めることで主治医が気分を害するのではないかと心配する向きもありますが、日本では2000年代に入ってから広がった考え方で一般的な選択になりつつあることから、気にすることはありません。ちなみに、セカンドオピニオン=主治医を替える・転院することだと思っている人もいますが、そうではありません。現在の主治医の病院で治療を受けることを前提に、あくまでほかの医師に意見を聞くことがセカンドオピニオンです。

セカンドオピニオン

疑いすぎもよくない。ファーストオピニオンの十分な理解から始めよう

セカンドオピニオンのプラス面は、別の医師の意見を知ることで、主治医の治療方針を別の角度からも客観的に検討できることです。仮に同じ診断を下され、治療方針も同様だったとしても、自分の病状に関して理解が深まりますし、治療方針に納得して治療に臨むことができます。

セカンドオピニオンを受けるには、主治医に、セカンドオピニオンを受けたいと考えている旨を伝えます。そのうえで、現在かかっている病院にこれまでの治療の経過や検査結果を記録した「診療情報提供書(紹介状)」と、病理検査や病理診断などの記録、画像検査結果の画像などを用意してもらいます。セカンドオピニオンでは、改めて検査等をすることはなく、持参した書類等に基づいて患者の状態を客観的に評価します。

セカンドオピニオンを受けるに際して必須なのが、現在の主治医の説明であるファーストオピニオンをよく理解することです。ファーストオピニオンによる、自分の病状、がんの進行度、なぜその治療法を選択するのか、を理解しないままセカンドオピニオンを受けても、かえって混乱してしまいます。まずはファーストオピニオンをしっかり理解したうえで、自分の治療に対する希望や懸念をきちんと整理することです。

セカンドオピニオンを検討するべきケース

すべての患者がセカンドオピニオンを受けなければいけないわけではありません。主治医の治療方針の説明に自分自身が納得できればそれで十分な場合が多いともいえます。主治医の説明がわかりにくいと思った場合は、その旨を伝えて再度わかりやすく説明してもらうようにしましょう。もし、それ以上の説明が期待できない、説明が理解できない、治療方針に納得ができないようなとき、他の医師の意見も聞いてみたいときには、セカンドオピニオンを受けたいと申し出ましょう。セカンドオピニオンを受けた結果伝えられた治療方法が同じでも、他の医師の説明によって納得のいく場合も少なくないようです。

セカンドオピニオンを受ける場合、その時期も大切です。まず、現在の病院での診察や検査によって、診断や病状の評価が出ていることが大前提です。診断の途中で相談に行っても情報が不足しているので、的確なアドバイスを受けることができません。一方、すでに治療が始まっている場合は、仮に現状の治療法と異なる治療を勧められても、治療方針を変更することは容易ではないですし、より迷いが深まる結果にもなりかねません。したがって、主治医からファーストオピニオンを受けた段階が、セカンドオピニオンを受けるのに最適なタイミングとなります。

なお、治療が始まってからも、病気の進行の具合や新たな症状の出現などで、再び検査等を行い治療方針の再検討をする場合があります。その際にも、主治医からはその後の治療方針の説明があります。場合によっては、この段階でもセカンドオピニオンを活用してもいいでしょう。

セカンドオピニオン

セカンドオピニオンを受ける医師や病院の選び方

セカンドオピニオンを受けることを決めたら、受診する病院施設を探すこととなります。一般的には、自分の患っているがんの治療件数が多く、がん治療全般に高い見識をもつ施設を選ぶのがベストです。また、「ファーストオピニオンでは手術を勧められているが、放射線や抗がん剤の治療も検討したい」というように具体的な希望がある場合は、希望の治療法を専門とする医師にセカンドオピニオンを求める方法もあります。

病状やがんの進行度によっては、早々にセカンドオピニオンを受けたほうがよい場合もあるでしょう。一つの方法としては、主治医に相談してしかるべき病院を紹介してもらうのです。ただし、「同じ意見の先生を紹介された」「似たような話しか聞けなかった」という場合もあるようです。あるいは、普段からかかりつけにしている自宅近くのクリニックなどで紹介してもらうのも手です。また、近年、がんの治療を行う大きな病院の多くは、有料のセカンドオピニオン外来を設けているので、予約方法や料金などを問い合わせてみてもいいでしょう。

さらに、厚生労働省では、がん診療の質向上を目的に「がん診療連携拠点病院」制度を推進しています。都道府県レベルでのがん診療の拠点となる「都道府県がん診療連携拠点病院」と各地域でがん治療を担う「地域がん診療連携拠点病院」が指定されています。この指定を目安に病院を選んだり、病院のがん相談支援センターに問い合わせたりして近隣のセカンドオピニオン外来等の情報を入手することもできます。

まとめ

人間一人ひとりに個性があるように、がんの病状も人によってまさに千差万別です。テレビや新聞雑誌、インターネットなどで目に触れる情報はあくまで一般的なもの。その情報が自分に当てはまるかどうかは別問題です。もし、迷いが生じたなら、自分にとって本当にベストな、納得のゆく治療を選択するためにも、セカンドオピニオンという有用な仕組みを活用することをおすすめします。

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